1.病気の「芽」を摘み取る 〜一次予防〜
人間ドックの目的の一つは、「近い将来病気を引き起こすと考えられる検査の異常や生活習慣の問題点を明らかにし、これを改めて病気の予防をする」、つまり、発症する前に病気の芽を摘んでしまおうということです。病気の発症には遺伝要因、外部環境要因、生活習慣要因の三つが関わりますが、このうち生活習慣は病気の発症に影響が大きくこれを改めることで病気の予防を期待することができます。これを一次予防といいます。
2.健康であることを確かめる 〜ニ次予防〜
人間ドックのもう一つの目的は、「自分が健康であると感じている人が、病気を持っていないことを確かめる」ことです。逆に言うと、健康だろうと思っている人が自分で気付かないうちに大きな病気を持っているとしたら、それを早く見つけて大事にならないうちに治療してしまおうということです。これを二次予防といいます。
人間ドックを上手に利用
人間ドックでは職場健診、地域のがん検診や基本健康診査などよりも充実した検査項目や診察が行われますが、これはこの二つの目的を達成するためです。胃レントゲン検査(あるいは胃内視鏡検査)、腹部超音波検査、便潜血検査などに加えて、追加の検査として乳房レントゲン検査、肺ヘリカルCT検査なども用意してあります。また、血液検査の項目では単に異常値を発見するためだけではなく、医療機関受診の必要性や生活指導の内容などについて初期の方針決定に必要とされる項目を整えています。そして、人間ドックでは医師や看護師・保健師により検査結果の説明と判定および二次検査の指示、さらに生活指導まで行うのが一般的です。
ポイントは人間ドックを過信せず、上手に利用することです。すでに治療中の病気についての相談とか、あるいは自覚症状があって具合が悪くて困っている人の病気の診断や治療については、人間ドックは適していません。明らかに自覚症状のある人は適切な診療科の外来を患者として受診し、その症状を医師に訴えて診てもらうほうが効率的で間違いありません。
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